作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

ライブレポート 6月前半

最近なんとなく気づいてきたのは、自分はそんなに切り替え早く沢山のことを片付けていくタイプではないということ。
何かを体験したら、当日に咀嚼し、翌日に咀嚼し、その記憶が徐々に薄れていくまでしばらく咀嚼するタイプ。

 

 

6月前半は演奏の機会がたくさんありました。
ご来場まことにありがとうございました!


6月1日(土)富山優子トリオ+タカスギケイ(Gt.)@四谷Doppo
【セットリスト】
1.Walkin', Walkin' Dream
2.レアリテ
3.揺り舟
4.ハイデリッヒ
5.羊は列車から降りて
6.よろこびの種
7.ホントのワ・タ・シ
8.ぜいたくな穴
9.光のトレモロ
enc.ワンダーワールド

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4人の演奏

タカスギさんの特徴の一つであるアンビエントサウンドに包まれて、いつものトリオで美しいものになれたような気がしたのです。

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タカスギケイ(ギター)、よしじまともひと(ドラム)

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上田哲也(ベース)

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富山

またご一緒したいギタリストです!

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対バンのめいくめりーさんも、ありがとうございました!
Doppo7周年おめでとうございます!

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Doppoさん末永く続けてね

 

6月2日(日)富山優子ソロ@四谷天窓コンフォート
【セットリスト】
1.フォーマルハウト
2.Luch of Hummingbird
3.Danza Homeopathy
4.おうい鳥よ
5.ワンダーワールド
6.おおグリーン

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実力者揃いのメンバーで送る一日でした。経験値が高いというか(自分で言うw)
経験値ってだいじですよね。
Coccoの楽曲を手掛けた柴草さん、ボイトレの先生でもある引田さん、ジブリジャズでCDも出された野上さん、皆様の経験がこの日まさに集結して、特別な日をつくったのです。

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左から 柴草玲さん、引田香織さん、私、野上朝生さん

 

そういうメンバーとご一緒できると、身が引き締まります。

ありがとうございました!


6月6日(木)mueさんといっしょ@吉祥寺MANDA-LA2
【セットリスト】
即興的に選んでつなげていったので覚えていません。

対バンのmueさんは曲も好きだけど、普段ごはんに行って話しているときも好き。
いろんなことに対してセンサーが働いて、自分の頭でよく考えて、
人生を豊かにしようとしている所がいいなと思います。

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疲れている

最後にいきなりセッションを無茶ぶられ、mueさんの曲『東京の夜』を一緒に!
楽譜なかったけど、やったよ!
無茶ぶりにも慣れたよ!

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東京の夜中

また一緒にやりたいな☆ありがとうございました。


このあとも色々な方々と色々な場所でご一緒する機会があるなか、
8月24日にピアニスト&コンポーザーの北川とわさんと2台ピアノでご一緒する日が
楽しみすぎて笑っちゃう!
予定をこうしんいたしました→→ http://www.tomiyama-yuko.com/live.html
ドラマチックなとわさんの音楽と、私の音楽が、どんなふうに絡んでいくのだろう?

 

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北川とわ

 


作曲女子同士ならではのライブになると良いなーと思っています。ふるってご予約ください!
ご予約フォーム→→https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfUuAq9b4IzWy3WZ-QTxYS1FX2oGrXiM9H8sF1m5LjlQf6wkg/viewform?c=0&w=1&fbclid=IwAR3bO9fN3NBm0tiu40vo2skALATPB8pNLiX7JfYmdytm87yqbp5EjGUybDU

5月22日 トッド・ラングレン東京公演@すみだトリフォニーホール

トッド・ラングレンの日本公演。まさかあの、神に等しいジャズピアニストのブラッド・メルドーが、神に等しい完全ソロライブを行ったすみだトリフォニーホールで見られるとは思わなかった。(2003年ライブ盤 "live in TOKYO" 収録)

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生トッドは人生初

 

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吹き抜けのクリスタルオブジェが美しいクラシックホール

***

 

私はトッドを誰にも渡したくない。笑
他の人とトッドの素晴らしさを分かち合うことは出来ない。

一見開かれているように見えて、トッドは自分自身が大好きで、ひたすら自分のために音楽をやっているように感じる。自分のやりたいように振る舞い、叫びたいように叫ぶ。着たい服を着て、やりたいメイクをする。自分の好きなように音を扱い、多重録音では空間を全部、自分自身で埋め尽くす。そこには限りない自己肯定と屈託のなさがあり、宅録の孤独を通り越した全肯定っぷりには惹かれるしかなく、わたしだけで楽しみたくて人目から隠したくなってしまうのだ。

 

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バタフライ・メイク


ライブ中おもに映し出されていた有名な写真、プライヴェートスタジオでの1人多重録音中に、ギターをぶら下げてバンザイ&ダブルピースをするトッドの写真、あれこそが赤ん坊の全能感にも似たトッドの特徴をよくあらわしてるんじゃないだろうか。昨日は、まさにトッド様ワンマンショーを見させて頂いた二時間だった。

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シンプルなステージセット

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若き日のトッド(細い)



いつも他人の反応を気にかけていて目一杯サービスしてくれるポール・マッカートニーとは対照的だ。似てるけど正反対だ。ポールはいつも誰かのために曲を書き、リスナーにも親密に語りかけてくるけれど、トッドは自分が楽しむことが一番で、いつも自分が今最も興味のあることだけをやる。たぶんそう。自分自身を信じられることは大きな才能のひとつで、だからこそ見ている方は目が離せない。トッドがのびのびと振る舞うさまを、誰にも語りかけたり媚びたりせず好き勝手やるさまを、ただただ見させて頂きその才能に唸るのみ。ライブ前半にたたみかけられた初期の名曲の数々に涙しながら、いま自分が揺さぶられているこの感覚のことは、きっと誰にもうまく伝えられないだろうと思った。あまりにも個人的に表現するトッドの音楽を、あまりにも個人的に受け止めたことについて、今もこんなに字数を使ってなにひとつ言えてないのは、仕方ないことなのである。

 

***


あまりにも個人的に表現すると、個人に伝わる。

そのことを実践しているトッドには、まさに天才の名がふさわしい。

近況報告 岡山〜5月6日名古屋、7日大阪 その4

名古屋で支留比亜という喫茶店に連れていってもらい、昼ごはんを食べました。

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磯さん ありがとうございます☆

名古屋から大阪は近いですね。通り過ぎた京都も、すぐ行ける範囲内で、羨ましいな。

久しぶりに訪れたワンドロップのある谷町九丁目付近は、地下鉄の駅とつながっている不思議な場所で、他の店にもお客さんが集っていました。

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おひさしぶりの井波陽子さんと、初めましてのかんのとしこさんと。

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名古屋と大阪、出演者同士そしてお店のスタッフさんも、みんな仲が良いなぁとつくづく思う。

 

ここ大阪は2ndアルバムを作ってから初めて来たので、3rdアルバムを中心に演奏しました。

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ピアノバーにしては珍しい、左から見るポジション

 

前日の名古屋ライブで持ってきたCDをあらかた売ってしまったので、大阪では通信販売システムをお知らせしました。お応えくださった大阪のみなさま、ありがとうございます!

 

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本格派のアコーディオン奏者かんのさん

 

久しぶりにお会いできた方や、初めて聴いてくださった方々に囲まれた、あたたかい夜でした。ありがとうございました!また機会を作って大阪でも演奏します。

 

翌日は、大阪観光でもして帰ろうと思い、無目的で大阪をさまよう。

出発後すぐに、素敵なカフェにつかまる。街にも店にも、とにかく観光客が多い。オサレなカフェで欧米人に囲まれて、ここはどこの国かと錯覚してしまう。

 

またパンを食べる。

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クロワッサン最高

 

大阪城近くの歴史博物館で、難波宮について詳しくなる。

歴史博物館から隣に建つNHK大阪そして大阪城の一部までの土地が、難波宮平城京から平安京時代にかけて存在されていたとされる都)の跡地だという。博物館のガラス張り高層階から、記念公園が見える立地。

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難波宮の再現

申し込み制の無料ツアーで、1時間弱かけて難波宮の柱があった跡を巡る。NHK大阪の地下に入り、ガラスで保護された支柱の跡を見た。案内してくれた大阪のおじちゃんはグイグイくるタイプで、距離感が近くてびびる。漫才コンビ中川家の弟みたいなおじちゃん、ほんとうにいたんだ。

 

そのあと五月晴れの大阪城を見にいく。ツツジが綺麗だ。案内板をぼんやり見ていると、ボランティアだというおじちゃんが「案内しよか〜」と声をかけてきた。大阪のおばちゃん、とはよく言ったものだが、大阪のおじちゃんもなかなか個性が強い。

 

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おじちゃんが撮った写真

 

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大阪万博時のタイムカプセル

タイムカプセルは5000年後に取り出す約束らしい。すなわち6970年。

すごいね、いまの人たちだれも生きてないよ。

 

ふらふらと通天閣に行く。

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塔は登るより遠くで眺めるほうが綺麗だし楽しい。

ためしに登ってみたけど、びっくりするほど何もなかった。

通天閣から延びる通りは、いつもかわらず賑やかだ。

 

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この構図は何かに似ているなぁとずっと思っていて、先日気が付いた。

最近私の参加した、宮崎駿トリビュートCD『Toki no Kaze』だ。

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Samurai of Prog

まぁ、似てもないか。づぼらやのほうがインパクト大。

 

"Toki no Kaze" 取り扱いCDショップ ワールドディスクのツイートより

 

そんなこんなで旅をしながら演奏をする楽しいGWは終わりました。

出会った皆様との楽しかった時間を思い出して、日々の仕事に戻ります。

長編に目を通してくださり、どうもありがとうございました☆

旅、またやろう。

近況報告 岡山〜5月6日名古屋、7日大阪 その3(名古屋たたらば)

とうとう来ました、名古屋の吹上にあるたたらば。

何度か出演させていただいてはいますが、お店のブッキングで呼んでもらったのが初めてだったので、なんかうれしい。お誘いいただいたときは、ありがたく、秒で出演の返事をしました。

 

店長のミキコさんのやっている鈴木実貴子ズというユニットの曲は、パンクというか怒りというか爆発している表現で、そういうエモーションがこの人にあるんだとはすぐに気づかせない笑顔で、いつも迎えてくれます。開場前にお腹が空いたけれどもたくさんは食べられない少しだけ食べたい、と伝えたら、ミニ唐揚げ丼をおすすめしてくれました。ミキコさん自身が演奏前に少しだけ食べたい派らしく、演者の目線に立った心遣いに感動しました。(わかる、わかるよ!と唸る分量)唐揚げ丼を持ってきてくれた時のミキコさんは子供みたいな笑顔をしていて、この人の前ではできるだけ正直な心でいたいなと思いました。

 

tataraba-live.com

 

このお店は飲食メニューが豊富かつリーズナブルで美味な上に居心地もよく、4組の演奏が見られて1,800円という破格の設定。奇跡の店。近所に住んでたら入り浸りたい。昼は鶴舞公園で遊び、夜はたたらばで遊ぶ。手芸品の販売もあり、アクセサリー作家”もこもこさん”の作品に出会ったのも、このお店だった。エトウの壁画も、なんかもう全てが大切にされているお店。さいこうだ!

 

 

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【セットリスト】

1. Fomalhaut

2. Danza homeopathy

3. ゆっときたい

4. ハイデリッヒ

5. ぜいたくな穴

6. 光のトレモロ

 

満員のお客様、ありがとうございました☆

暖かい雰囲気の中で、リラックスして演奏できました。

 

初対面のグロリアさん、いとまとあやこでの共演以来おひさしぶりの平井亜矢子さん、タナカミオさん(私には”ノビさん”という呼び方のほうが馴染みある)と、皆さんの声が良くて、聞き惚れてしまう時間でした。レインズとは、名古屋に行くといつもお世話になっているキーボードの磯たか子さん&フルートの紘子さんです。お二人とも11月以来の再会なので会った瞬間にホッと出来て、近所で演奏しているような安心感がありました。

 

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リハ中のタナ・カミオとレインズ

とってもグルーヴィでかっこよかったです。

 

たくさんのお客様にご来場いただいて、名古屋で知り合った方、そのお連れ様、初めてお会いする方、東京からお越しくださった方、みなさん声をかけてくださって、あったかい夜になりました。ほんとうにありがとうございます!!ソロのCDだけでなくトリオのアルバムも飛ぶように売れていきました。どうか聴いてください。

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名古屋では、ソロで8月31日に、トリオで11月23日に演奏する予定です。近くなったら、またお知らせしますね。最高にあったかい夜をありがとうございました☆☆☆

 

私のGWは、まだまだ終わらない。大阪編につづく

近況報告 岡山〜5月6日名古屋、7日大阪 その2

琵琶湖の美しさにすっかり心を奪われたまま、若狭湾に向かった。

原発資料館と若狭湾が見たかった。

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若狭湾

海まで続く松林を気分良く散歩していると、緑の山々に囲まれた遠浅の海岸線に着いた。

日本海は、灰色で冷たくて寂しいとずっと思っていたけど、それとは違っていた。あかるくて、色があって、美しかった。しずかで、護られていた。

琵琶湖畔に次いで、終の住処にしても良いと思った。

 

そのあとは下呂温泉へ。ここまで来たら名古屋も目の前だ。

飛騨牛を薄切りにしてバーナーで軽く炙ったものをご飯に乗せた、どんぶりを食べた。美味しくてびっくりした。レアなローストビーフのようだが、食感はサーモンなどの刺身に近い。一口食べては「美味しい・・・」と思った。卵の黄身とからめては「美味しい・・・」と唸った。これは飛騨牛じゃないと出ない食感なのだろうか?普段から食べたい。飛騨牛のとりこ。

 

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温泉街 綺麗すぎてこれも唸る

 

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下呂温泉合掌村 藤棚が綺麗

 

名古屋では鶴舞公園というところへ行きました。ふりがなが「つるま」だった。「つるまい」だとずっと思っていた。

ようやく名古屋まで来ました。ライブレポートは、このあと!つづく