作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

ピアノの調律2

調律の希望を、とのことなので、少しだけ音色を明るくしてください。ほか、鳴りの悪い鍵盤があるので均一にしてください。要望を口にするたびに、それはこういうことが原因なので説明します、との実況が入る。なんて律義な方なのだろう。

家に居て音を聞き続けても耳が疲れるので、近所の喫茶店に逃げ込み漫画を読むこと約3時間。ここは本気で「やる気のなさ」を体現しているような店で、まさに喫茶店魂に満ちあふれている。久しぶりに女性向け漫画雑誌を読んだ。のだめはまだパリに居て、昔からなりたかったピアノの先生になりかけていたところ、やはり才能が惜しいと感じる千秋にコンチェルトの共演を持ちかけられて終わった。他にも読んだこと無い漫画が沢山掲載されている。折り紙部の漫画もあった。麻雀、将棋、囲碁、習字くらいの競技物漫画は知っていたが、そうか折り紙・・・。あやとり漫画ってあるのかな。生け花は、あった気がしなくもない。トランプはどうだろう・・・
七並べ・・・「(緊迫感の描写)ハートの3を止めている奴は誰だ・・・!?」スピードのスブリとか・・・くだらないことを考えている間にうとうとまどろんだりもしながら過ごし、頃合を見て家に戻ると、お姫様扱いのように調律が済み、試し弾きのため私は鍵盤に指をかける。

つづく