作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

新年のご挨拶〜抱負とか

エアコンの風が乾燥肌に吹き付ける今日この頃ですが、如何お過ごしでしょうか。
あらためまして、あけましておめでとうございます。富山優子です。
旧年中は大変お世話になりました。2012年もどうぞよろしくお願いします。




というわけで…
年明けくらい真面目に新年の抱負などを語ります。
2011年には、まず精神的なソロを脱しよう、人にまみれて生きよう、と決め、いろんなひととデュオで演奏したり自分のバンドを始めたり人のバンドに入れてもらったりしてました。
結果、1.ちゃんと準備をすればうまくいく 2.その場でやっても結構うまくいく ということがわかり、学校で勉強したクラシック音楽やその後にやっていた即興が功を奏しているなぁと思ったりしたわけです。私はとても歩みが遅く、自分名義でやっている今の活動は2009年からですが、それを始める前に沢山の紆余曲折や学びや実験や挫折を経て、ようやく少しずつ活動らしきものが出来ている日々です。
やっぱり音楽は一朝一夕に実るものではなく、幼少時代にサボりながらでも嫌々でもやっていたことが、どこかでひょっこり顔を出してきたりするのは恐らくどのジャンルでも同じだと感じていて、昔むかしに読んだ本や見た風景が脳内に脈々と蓄積されており、その地層からしか表現は染み出して来ないのですから、誰しも多かれ少なかれ過去の遺産からの恩恵を受けているのです。
ですから例え現在がうまくいっていなくても、練習や鍛錬というどちらかというと嫌でやりたくないことも続けるべきだし、というかやって当たり前のことだと思うし、それをきちんとやってない人ほど自信を失って音楽以外のことを音楽と称して頑張ろうとする傾向があるように見えるので、日々こつこつと音楽をやろう、とは自分も含めた若い世代に言ってやりたいことの一つです。余計なお世話かもしれませんが、音楽文化を生きながらえさせるためには音楽を丁寧にやっていくしかほかに無いと思います。だらしなく自信なく実感もなく音楽を続けているとそれは、とうとう音楽ではないものになっていくでしょうし、音楽の魅力や影響力が痩せ細っていくだけでしょう。
三つ子の魂百まで、とはよくいったもので、自身が大きな影響を受けているのはクラシック音楽の世界だと自覚しています。過去からの途方も無い楽曲データベースと確立された理論を先ずは消化しようとすることから始め、音組織の認識率を上げ、自らの肉体を改造していく課程を経るだけでも、オリジナルなものを作り出そうとするまでの準備段階としては長すぎるように見えます。ですがその中での音楽に対する接しかたを身につけるのが一番重要で、少しずつ、丁寧に、過去の遺産を愛し、尊敬し、育てていこうとしている先生や先輩の態度そのものを、受け継げるものなら継ぎたいとよく思ったものでした。
ただそこに問題もあって、突き詰めようとするほど親しみやすさがどんどん失われて聴衆が置いてけぼりになったり、プレイヤーの若年齢化に伴うテクニック至上主義により、音楽ではなく音の運動になってしまうケースも沢山見ました。指が速く動けば良い音楽なのか?声が大きければ良い音楽なのか?コンクールや試験で量られてしまう恐怖からか、評価の可能な技術的側面ばかりを追っていく傾向があります。その反面で、「下手なのが良い」や「声が小さいのが良い」などという間違った考えが生まれてしまったのも問題の一つでしょう。「偏差値の高い子供が良い子供だ」と言うのと「どんな君でも君らしくするのが一番いいんだよ」と言うのはどちらも、極端な考えなのと同じことです。ではどうすればよかったのか。
多少無責任な言い方になりますが、その正解はわかりません。ですが一つだけいえるのは、「そこにお客さんがいる」事実です。そしてミュージシャン側も何らかの音楽を愛し、聴衆側である事実です。「音楽は聴きません」というミュージシャンはどうにも信じられない。音楽に憧れる自分を進化させて、音楽を発信できるようになるかどうか。他者の存在を意識してはじめて、音は生命を持ち音楽になる。そんなことを度々感じた2011年でした。

とまぁ、ここまで長々と書いてしまって長々と読ませてしまった分際で言うのもなんですが、簡単にいうと、やっぱり音楽は良いものだなぁってことを皆で実感しあっていきたいわけです。聴いたら楽しいなぁ、とか美しいなぁ、とか悲しいなぁ、とか変てこだなぁ、とか思わせることを音で実現していくのって、面白いことだと思いませんか?まぁいまんとこ歌モノなんで歌詞も関係してくるけど…。私は、音楽って面白いと思っていますし、皆で面白さを分け合えるようになりたい。そのためにはやはり、鍛錬と知識の吸収が必要不可欠でしょう。志ばかりあっても仕方が無いし。…山は高いなぁ…。たまに、出来なくてイライラしてたり落ち込んでいることもあるかもしれませんが、生暖かい目で見守っていただけると幸いです。音楽をむつかしく考えているように見えるかもしれませんが、根は単純です。音楽が大好きです。




〜2012年の抱負〜
1.富山優子エレクトリックバンドを栄えさす
  一人で出来ることではないので、どうなるかわかりませんがなるたけやってみます。
2.ソロ活動第二期はじめる
  1月8日のワンマンライブで今までへのけじめがつく気がするので、心おきなく第二期に進みたいとおもいます。何をするかというと、新曲を書いてライブをやるという今までと変わらぬ日々。
3.アレンジの鬼
  オーケストラやビッグバンドとやってみたいので、少しずつ機会をつくっていきます。
4.論じる
  音楽について論じるのは苦手で避けてきましたが、そろそろ喋ったり書いたりしてもいいかなと思ってきた。討論が出来るようになれば尚良し。だが初心者ゆえお手柔らかに!



長々しブログを一人かも寝む 2012年も健康であろう!Good music,good life! 
先ずは1月8日の年明けワンマンライブ@阿佐ヶ谷ネクストサンデーでお会い出来るのを楽しみにしています。富山優子