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作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

ピアノ、甦る。

今の部屋に越してきてから早や半年、そろそろ田舎ぐらしにも慣れつつある。

ここに来てからというもの、どうもピアノの鳴りが悪く、困っていた。ハンマーが急に重くなったようで弾きづらく、また以前と比べてこもったような音になってしまうので、録音にはとても適さない。部屋の吸音状態が影響でもしていて仕方がないことなのかな、とずっと思っていた。

 

ところが今日、まずは家で練習がてら録音してみようと思って弾いていたら、ペダルの調子があまりよくないようである。一番右のペダルが、踏むごとにかすかな音をたてる。ペダルの音が録音に入ってしまうかもと思い、大変な思いをしてピアノの下前板を開け、点検していた。

 

写真の下部が開いた状態

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私のピアノはサイレント機能をつけていて、本体の左下にペダルとの連携部分がある。それらの部品が鳴っているのかと思って、いじっていた。

すると、ペダルとハンマーを繋ぐ心棒のようなものが外れていたのを発見した。これは外れてはいけないものだろう・・・と思い、繋ぎなおした。いつ外れたのだろうか。

 

ピアノの下前板を開けると、音が直接響いてきて大変気分が良い。ついでなのでしばらく開けて、ピアノを弾きながら良い気分になっていた。

ペダルも鳴らなくなったので、また大変な思いをして下前板を戻し、弾いてみると

 

なんと!

私の知っている音に戻っていた。

 

衝撃である。

タッチも全く違う、弾きやすい。

こもっていた音は、すっきりと豊かな響きを取り戻した。

 

 

引っ越しの際、トラックで運ばれたり吊るされたりして、そのうち外れてしまったのだろうか。板を開けるきっかけが無ければ、もしかしたらずうっと気づかれないまま、次の調律もしくは引っ越しまでこもった音が鳴り続けたかもしれない。棒をはめたことによって、ハンマーと鍵盤の距離が正常に戻ったのだろうが、それにしても、重く弾きづらいピアノを苦労して弾こうとしていたこの半年間は、いったいなんだったのだろう。ピアノ運送会社のスタッフにも、楽器がわかる人間は必要である。

棒は、確認したほうがいいです。という話。