ピアノ奇想天外、終わっちゃいました。
ピアノ弾き語り8人による熱演、競演。すごかった。
お客様の粘りにより(笑)、大盛況の中で熱に包まれました。
【セットリスト】
SE.『この世の果て~ピアノ奇想天外バージョン』
1.シノバズ
2.味方だよ
3.ホントのワ・タ・シ
4.吾子(あこ)
5.ハイデリッヒ
6.私の望み
共演者さんたちは皆、音楽に造詣の深いひとばかりで、私の曲に関しても注意深く聴いてくれてて嬉しかったな。
Photo by OGAWA TAKAHIRO
ありがとうございました!
Photo by OGAWA TAKAHIRO
各出演者さんたちへの、超個人的な感想です。
1.柳本小百合
悲痛なパフォーマンスなのに何故か可笑しみがこみあげてくる。
音楽面では、バルトークを想起させる鋭角なリズムや近代フランスの流麗な和声感を奔放に使用しており、所々に散りばめられた親しみやすいフレーズが耳を引く。
2.水井涼佑
中性的な声質が非常に魅力的。穏やかなMCと優しい声に油断していると、垣間見える男性性にやられます。
3.航
正確かつ自由なピアノパフォーマンスと、シャンソンを思わせる深い声が、独自の融合を遂げていた。
4.平井ミエ
シンプルなピアノスタイルが、情感溢れる歌を引き立てていた。力強さを持ち合わせる歌声なので、尚更バンドで観てみたい。
5.今村大祐
ピアノめちゃうまい。うまいセロニアス・モンク。
6.amamori
彼女とは2度ほどご一緒したことがあって、今まで聴いていたかんじだと諧謔的+あそび歌をやりたいのかなと思っていたのだが、最近の曲には感傷的な歌詞もみられるので、新しい世界が見られそうな気がしている。
軽さとチャーミングさが最大の魅力のアイドル。
8.小松原沙織
展開の速いピアノが聴き手を飽きさせない。声の強さで、全て持って行ける人。
短時間でピアノ弾き語り浸けになったせいか、ピアノ弾き語りが気になりまくっている。
今更・・・。
今までたくさんの人と共演してきたのに、気づかなかったことが沢山あったよ。
ピアノの音が多くても少なくても、歌詞が面白くても面白くなくても、歌がうまくてもうまくなくても、面白いピアノ弾き語りがあるね。
例えばこの人。
葉山久瑠実-バイトやめたい
これぞ、現代日本の若年層雇用問題に一石を投じるブルース。
葉山さんとは、11月9日(日)に大阪・阿倍野の流流で行われる流流フェスでご一緒します♪
http://ru-pe.com/www/pages/event_p.htm
そしてこの人。
大村みさこ/明日から君はもういないのに
可愛らしい声でせつせつと歌われる、残酷な本音。
何故か関西で知り合った人ばかりになってしまいました。
今回の企画で気づいたこと。
1.普通のピアノ弾き語りじゃ物足りない・・・そんな気持ちからこの企画が始まったそうだ。その気持ちはわからなくないし、きっとこういうことなのだと思う。
「歌の伴奏として」ピアノを扱う方法に物足りなさを感じてきたのだろう。
2.世の中には、「歌の伴奏として」ピアノを扱っているのに面白い曲とそうでない曲がある。
「いわゆる普通のピアノ弾き語り」でも、良い演奏をする人は確かに居る。それは声質とピアノの組み合わせ方だったり、歌詞の組み立て方だったり、演奏のグルーブ感だったり、当人同士にしかわからない微細な作業かもしれないけれど、バッチリはまったときに名曲が生まれている。
3.ピアノの持つ抽象度の高さ
ピアノという楽器は広い音域をカバーできるので、例えばオーケストラ譜を読み替えて弾くことも出来る。本来は別の編成で演奏すべきものをピアノに置き換える使い方を追求していくと、それはピアノの音色をした「なにでもない」ただ平均律と倍音を備えた抽象的な楽器になるのだろう。まるで単音色での打ち込みのような…。そういった瞬間は、昨日も随所に見られた。
そんなことを考えながらブラームスの後期ピアノ曲を聴いていると、これは本当にピアノの曲なのだろうかと思えてくるし、その独創性も人気の一つなのだろう。
フォーレも、後期のピアノ曲はピアノとしての構造が壊れている。オルガンを転移したといったほうが近い。
なんてことも考えさせてくれる、素敵な企画でした☆ありがとうございました♪