作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

人間難儀

この半年ばかり色々がんばったので、少し疲れた。
がんばった、というのは自分なりの感覚で、自分を掘るというよりは対外的な関係作りをがんばった期間だった。

 

がんらい社交的ではないし個人行動も好きだけど、やっぱり気の合う友達と会って話すとめちゃくちゃ楽しいし別れも惜しい。
ソロ活動は気楽でフットワークが軽いのでやりやすいのに比べて、バンドや楽団は大変、でも楽しくて、終わったらまたいつか!って思うのと同じなんだろうな。
考え事をしたり本を読んだりがマイペースに出来る一人の時間は絶対に必要で、人と話したり一緒に何かをやる時間や元気もキープしときたいから、
両方の世界を行き来する上手な感覚を、少しずつ育てられたらいいなと思いながら暮らしている。
そういうの当たり前の感覚なんだろうけど、「自分の世界」を構築せんとすばかりに、なかなか忘れていたよ。
3rdアルバムまで作って、一旦はもう十分に構築できたからこれで良し、と思っています。
また別の世界に向かっていかんとす。

 

歳をとっていくと不思議なもので、未知感はグッと減っていくし、知恵や処世術もそれなりに備わってきてアタフタすることもなくなり、
一人の時間もガンガンに楽しめ、世界のニュースにも関心が持てるようになり、
気が付けばいろんな意味で随分と強くたくましく、やりたいことが出来るようになった。(そりゃ、やりたくても出来ないことは沢山あるけどね)
これがなりたかった大人なのかな?と思って自分のことを見つめたとき、そうだね、と納得がいった。
いつしか、自分の中で満足感が持てるようになった。
目標のハードルを下げるつもりではなくて、なんだろう・・・自分のやってきたことや判断全般に、正当な評価が出来るようになったというかんじ。
あとは、まず自分のために何かをすることに罪悪感を持たなくなったのは良かったな。

 

自分のことが大切に出来てから、人のことを考えられるようになるって仕組みなんだろう。
自分自身が不満なのに、他人との関わりでそれを埋めることなどできない。
気づいてはいたけど、なかなか実感できなかった。これが体験できただけでも、今世に生まれた甲斐があったというものだ。

 

 

生きるだけでは満たされない、音楽だけでは満たされない、考えているだけでは満たされない、人間って難儀。

でも面白いから良いさ☆