作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

ありがとうございました。ProgTokyo2019Spring 6日目 富山優子トリオで大トリをつとめさせていただきました!

3月末の骨折からの手術を経て、鎖骨は折れたまま☆肩に鉄板を入れたまま☆の状態で、果たして50分間のライブ演奏ができるのか、直前まで読みきれなくてずっと不安でした。

 

家で練習するぶんには、細かい動きは難しくても大まかに演奏することはできます。

本番前のスタジオリハーサルでメンバーと演奏を通してみて、ようやく出来そうかな?と、自分を安心させる為にポジティブな考えをしてみたり。

日常の動きは大体できるようになったのですが、鉄板を入れているので肩を90度以上あげてはいけません。だんだん痛みが取れてくると、ふとした瞬間に習慣的に右手で電車のつり革をつかもうとして慌てて思いとどまります。

怪我した右側に寝返りを打っては大変なので、ほぼ直立不動で寝ると腰が折れそうに痛い・・・痛くて起きる日々・・・次は腰をやるんじゃないか、とか。

外出中に後ろから横から人がぶつかってくるかもしれない・・・散歩中も駅構内でも、スパイのように周りを気にして過敏に振る舞う日々でした。

このイベントの別の日に聴きにきて、満員のお客様に圧倒され、人にぶつからないようコソコソ振る舞い、連日の熱い演奏には同じ出演者として心が折れそうにもなりました。

 

そんなふうに肩や体調をずっとずっと気にして、牛乳や小魚でカルシウムを摂取しまくって迎えたこのイベント。

結論からいうと、たくさんのお客様にご来場いただけて、素晴らしい出演者達の演奏が実現できて、私の右腕も無事に演奏を乗り切りました!

 

f:id:ytomiyama:20190430222947j:plain

富山優子トリオ 今回も最&高☆

 

ご心配をおかけしました。一夜明けた今日も右肩は無事です!!調子に乗って今日は、久しぶりにプールへ行き、水中ウォーキングをしてきました!

 

昨日は、本当に、いい1日でした。大好きな人たちをお呼びしてのライブ、楽しいに決まっています。

2ndアルバムからメンバーの脱退を経た10年後、編成や音楽性も変えて新しい3rdアルバムをリリースしたばかり。不死鳥のように何度でも甦る盟友のオックン率いるhenrytennis。オシャレなセンスはそのままに、爽やかな春風のように吉祥寺を吹き抜けていきました。

彼らを東京プログレシーンに紹介できたことは私の誇りです。

 

(写真一番右で猫背でギターを弾いているのがリーダーの奥村さん)

f:id:ytomiyama:20190430222015j:plain

henrytennisはオックンそのもの

 

2年前に突然連絡をくださり、私が担当した乃木坂46のピアノアレンジと一緒にライブをやりたい、と言って実現された日比谷カタンさん。

そのときのライブ当日は、乃木坂ぽい制服でのご出演でしたね。

(↓ 参考までに、その日のブログ ↓)

ありがとうございました 日比谷カタンさんと2マンライブでした - 作曲家・富山優子 音に言葉

こちらからリクエストすることがあれば今だろう、と思い、是非ともカタンさんと渡部さんのドラムで何かやって欲しいと言ってみたところ、ヤカンヅルというおどろおどろしいスーパーユニットが爆誕してました。カタンさんの代表曲『対話の可能性』を歌ナシのインストゥルメンタルバージョンで、しかもジャズアレンジで、しかもフリューゲルホルンがリードを取る(激ムズいと思います)バージョンで聴けるとは思わなかったナァー。

ユニット名の『ヤカンヅル』は妖怪の名前らしいですが、各メンバーのスキルも、様々な音楽性も、全部自分の音楽に取り込んでしまうカタンさんそのものが妖怪なんじゃないかと思いました。

 

ヤカンヅル(日比谷カタンg,vo新ユニット。天元ふみvo、大和田千弘pf、ナスノミツルb、渡部正人drs、ゲスト:YUHKI(Flugelhorn))

f:id:ytomiyama:20190430222101j:plain

みんなテクニックありすぎて笑う

カタンさんは、いつもサービス精神に溢れていて、男前で演奏もカッコいいのに、ふざけていて面白い人なのです。

f:id:ytomiyama:20190430224321j:plain

みんな大好き☆日比谷のカタンさん

 

そして我々富山優子トリオは最後の最後に、チルアウトのつもりが思いのほか熱くなって演奏してきました。

去年の名古屋遠征からレコーディングを経て現在、メンバー同士の音楽的意思疎通がうまくいっていて、演奏していてとても充実します。

 

【セットリスト】

1. ぜいたくな穴

2. Walkin’, Walkin’ Dream

3. よろこびの種

4. 羊は列車から降りて

5. ホントのワ・タ・シ

6. 永遠を観る子供たち

7. 揺り舟

8. レアリテ

9. 光のトレモロ

Enc. 僕らの時代

 

f:id:ytomiyama:20190430222230j:plain

ベース:上田哲也

 

f:id:ytomiyama:20190430222500j:plain

ドラムス:よしじまともひと

 

f:id:ytomiyama:20190430222329j:plain

髪を切りました



アンコールで演奏した曲『僕らの時代』は平成時代を思って作った曲で、

「みんな待ってる それが来るのを 変わらないじゃん なんで なんで 21世紀なのに」という歌詞は、そのまま、みんな期待して待ってる「それ」が全然来ないんだけど、もう2019年なんだけど、どうして?と、今でも思っています。

もはや「それは」待ってても来ないのかもしれないので、令和には待ってるだけじゃなくて、さっさとやりたいことをやったほうがいいのかもしれません。

自分から動く、それが令和クオリティ。

 

f:id:ytomiyama:20190430222557j:plain

演奏が終わると、いつも自然にお互いを讃え合ってしまうバンド

 

プログレッシヴを進歩と捉えるならば、この6日間を通じて触れた多種多様な音楽たち、その多様性こそが現在のプログレッシヴなんじゃないかと感じました。

まさに現在にふさわしいプログレイベントになったと思います。

主催のあらんちゃん、会場のシルバーエレファントさん、そして連日のように通ってくださった沢山のお客様達が全員で作り上げて、最高のイベントになっていました。出演者の皆様方も、ほんとうにお疲れ様でした!!お世話になりました、ありがとうございました!

 

f:id:ytomiyama:20190430222406j:plain

このメンバーで集まれる不思議

 

富山優子トリオ、令和元年5月1日に新アルバム『Beautiful Harmony』を発表します。今回のセットリストから5曲を収録しました。トリオメンバーのおかげで、アコースティックなライブ感溢れる素敵な音になりました。詳細は明日に発表しますので、しばしお待ちくださいませ。

f:id:ytomiyama:20190430222654j:plain

at a new era

 

つらく悲しいことは平成に置いてって、令和は美しい調和のことだけ考えて、やりたいことをやって生きる予定。

それぞれが、それぞれに自分らしく、いきいきと生きていけますように。

And then a new era will begin.

 

(今回も各方面からの素敵なお写真を使わせていただきました。ありがとうございます!)