作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』

 
映画『さがす』『ノイズ』と、事件性の高い題材を扱う作品を続けて観たので、ちょっと別系統のも観たくなった。
終始、フィルターがかかったような色味で、現実と虚構の区別が付きづらい。現実の描写と、シュールなオムニバスストーリーの境目が曖昧なのが、知的好奇心を刺激して"逆に"面白かった。(もしや意図した通りの正なのかな?してやったり、みたいな?)
単なるオシャレ映画では済まされない不穏さもある。
ちょっと不思議な世界を描くために、精神疾患や暴力を出す必要は本当にあるの?と最近は思っている。社会問題も大切なテーマだけど、それじゃない映画ってどんなんだっけ。自分がそういうのばかり観てきたせいもあるかもしれないけど。
今後は、シリアスすぎないテーマや描写の作品を探して楽しめるかどうか、試みたい。