作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

バッハ『平均律クラヴィア曲集』全曲に取り組む。

日々の練習に、バッハの平均律クラヴィア曲集を1番から順番に弾いていくメニューを取り入れてから久しく、このたび最後の曲まで完奏しました。

 

1巻につき全ての調性が含まれていて、ハ長調ハ短調嬰ハ長調嬰ハ短調〜と進み、最後のロ短調まで24曲あります。また、1曲がプレリュードとフーガの2パートで構成されているので、2パート×24×2巻になります。説明ややこしい。

今まではランダムに練習していたので、頭から曲順で弾いていくのは新鮮で勉強になりました。特に2巻に進むと半音階的進行が多用され、経過的に転調していく妙技を存分に味わえます。1巻の完成が1722年、2巻は1738年〜42年に作曲されたといわれており、両者の間には20年もの歳月が流れているので、音の使い方や響きが随分と変化しているのがわかります。

 

毎日取り組めるわけではないしサボった時期もあったので遅々とした歩みでしたが、やはり大好きなバッハの音楽の構造を垣間見られたのは嬉しく、引き続き2周目に取り組んでいこうと思います。バッハ大好き。

 

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春秋社版も好き