作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

今月は23日ソロ@高円寺、26日バンド@吉祥寺

しばらく抜けるような秋晴れが続いていたのに、今日は冷たい雨となってしまいましたね。

 

今月23日はピアノ弾き語りで、女性デュオSwimmyと共演します。

Swimmyのこと。

ソングライティングを手掛ける別野加奈と、ボーカル・コーラス担当の岡崎未侑の二人からなるアンビエント・ユニットである。たしか。

たしか、と思ってしまうのは、その音楽があまりにもふたしかに成立してしまっているから。淡々と並べられた数珠つなぎの歌詞は、”いま”の儚さをしずかに訴えてくる。ループ感のある音楽に乗ったそれは、どこへも行き場のない美しい記憶の数々だ。

彼女たちは自分たちのことをどう思っているのだろう。

訊いてみたいけれど、ちょっとこわい。

 

去年の今頃にもSwimmyと共演した。

2年連続で、晩秋には彼女たちと会う。

 

11月23日(木・祝)
高円寺 U-hA

開場 / 開演
18:30 / 19:00

出演
Swimmy / 富山優子

料金
2,000円+ドリンク(500円)

予約・お問い合わせ
高円寺U-hA
杉並区高円寺南4-4-12 エムズビル101 
03-3317-7732

Swimmyとの2マン、再び!

 

youtu.be

 

そう、その頃は4連休だ。

連休最終日の26日は、富山優子トリオ+橙(だいだい)で演奏します。

このメンバーでは11/3にワンマンライブをやりましたが、また違ったアレンジで演奏する予定です。続けて観ても面白いと思います。

 

プログレの祭典です。プログレプログレッシヴ・ロックのことを主にさす言葉で、私の音楽はプログレッシヴ・ロックには分類されないとは思いますが、プログレス=前進する気概は持っている気がします。よろしくお願いします。

 

11月26日(日)
吉祥寺 silver elephant

開場 / 開演
17:30 / 18:00

出演
KBB / 富山優子トリオ(ベース:上田哲也、ドラムス:よしじまともひと)+橙~だいだい(フィドル、コーラス:大淵愛子、ギター:大橋大哉) / あらんちゃんバンド(仮)




料金
前売3,500円 / 当日3,800円


予約・お問い合わせ
吉祥寺 silver elephant
武蔵野市吉祥寺本町2-10-6-B1
0422-22-3331

ありがとうございました。11/3 優子の音楽実験室その2でした。

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連休初日の暖かな日でした。沢山のご来場ありがとうございました。
去年からやっているこの企画、普段の演奏スタイルとは違うことを実験的にやってみようという試みです。

今回の実験室は、前半がピアノソロ、後半が5人でのバンド編成で演奏しました。

 

【セットリスト】
第一部 富山ピアノソロ(即興)

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ピアノソロは、直前まで完全即興をやろうかどうか悩んでいたのですが、意外と好評価を戴きました。初めてやってみてよかったです。

 

第二部

富山優子トリオ+橙
フィドル、コーラス 大渕愛子
ガットギター、アコースティックギター 大橋大哉
エレキベース 上田哲也
ドラムス よしじまともひと


1.エピローグ(富山、大橋)

大橋さんのガットギターとデュオで、完全生音でのスタート

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2.おおグリーン(富山、大橋、大渕)
3.牛追い人のソネット

フィドルの大渕さんが入ってトリオで

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4.かっこう(富山、大橋、大渕、上田)
5.吾子(あこ)

トリオでおなじみの上田さんが入ってカルテット

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6.Opening(富山、大橋、大渕、上田、よしじま)
7.よろこびの種
8.ハイデリッヒ
9.ねむりにつくまえに

 

ドラムのよしじまさんが入り、ようやく全員が揃いました。

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10.ぜいたくな穴
11.揺り舟
12.レアリテ
13.光のトレモロ

 

ここから、ようやくピアノを弾きました

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MC中

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(アンコール)
14.永遠を観る子供たち
15.羊は列車から降りて

 

終わりどころが見えず白熱する間奏部

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無事に終着しました。

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各方面で活躍中のメンバーが、忙しいなかを縫って協力してくれたおかげで、とてもよい夜になりました。初めて共演させていただいた橙のお二人、いつも力を貸してくれるトリオのメンバー、本当にありがとうございました!

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今月は、この5人でもう一回ライブがあります。
今回とはセットリストとアプローチを変え、また違った魅力をお楽しみいただけたらと思います。こちらもよろしくお願い致します。

 

2017年11月26日(日)
吉祥寺 silver elephant

開場 / 開演
17:30 / 18:00

出演
KBB / 富山優子トリオ(ベース:上田哲也、ドラムス:よしじまともひと)+橙~だいだい(フィドル、コーラス:大淵愛子、ギター:大橋大哉) / あらんちゃんバンド(仮)

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料金
前売3,500円 / 当日3,800円


予約・お問い合わせ
吉祥寺 silver elephant
武蔵野市吉祥寺本町2-10-6-B1
0422-22-3331

11/3ワンマンライブのリハーサルでした

長時間のリハーサルでメンバーにも負担をかけてしまったと思うけれど、

音楽でワクワクできるって最高の時間だなー

と心から思ったリハーサルでした。

 

自分の曲なのに、まだ見たことのない景色だった。

あさって、とても楽しみです。是非聴きにおこしくださいませ!

今回だけの音が聴けるよ。

 

スタジオでの写真は、いろんな事情によりドラムのよしじまさんが撮れなかったので

後乗せしました。これで許して!

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11月3日(金・祝)
神保町試聴室
『優子の音楽実験室その2


開場 / 開演
18:30 / 19:00

出演
富山優子トリオ+橙

富山優子(ボーカル、鍵盤)
大淵愛子(コーラス、フィドル
大橋大哉(ギター)
上田哲也(ベース)
よしじまともひと(ドラム)

料金
ご予約¥2,500/当日¥2,800(ともに1ドリンク、スナック込)

予約・お問い合わせ
神保町試聴室
〒101-0065 東京都千代田区西神田3-8-5 ビル西神田1階

新たな実験内容で、今年もワンマンライブやります!

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2017.10.22

小雨の中、投票に行って来た。
変わるのかな。変わるといいな。
誰かが誰かを憎々しく思っている様子を目の当たりにする日常ほど、人間の精神に毒なものはあるまい。
誰かの味方は誰かだが、残念なことに、いつも誰かの敵は誰かなのだ。
ライムスターも云っていた、「こちらから見りゃサイテーな人 だがあんなんでも誰かの大切な人」。
嘘つきや公私混同の許されるボーダーって一体どこなんだ?それは人によって随分と違うんだろうけど、
にしても「そりゃないでしょー」っていう事が今は多すぎるから、みんな怒ってる。

 

【おしらせその1】

今月は今年最初で最後の自主企画ライブがあります。
11月3日(祝)神保町試聴室でワンマンライブ『優子の音楽実験室その2』
http://www.tomiyama-yuko.com/live.html

 

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【おしらせその2】
ねこのおびきよせに成功しました。

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手のひらサイズの世界

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いまや電車に乗ると、ほとんどの人がスマホを片手にしている。7人がけの椅子に座った7人全員がスマホを見ているときは、「ビンゴ」と心の中で小さく思う。6人だったら「リーチ」がかかる。みんないったいどんな画面を見ているんだろう、とつねづね疑問におもっている。ちらっと見えてしまったLINEの画面が、人間関係のディープな修羅場だったりするとあわてて目をそらす。
隣に座った人が小刻みに揺れている。ソファのクッションが縦にばいんばいん揺れるほどの強さだ。あのー、隣の私も一緒に揺れてしまうほど、けっこう揺れてるんですけど…。ジャズセッションを聴いているときに座っていたのが長椅子で、近場の人がビートを刻む振動で周りのみんなも揺れていたことを思い出した。電車の座席で彼が夢中になって叩くスマホの画面では『太鼓の達人』が佳境である。(おそらくクライマックス連打の箇所)『太鼓の達人』は私も大好きなゲームではあるが、あれは肉体的にやりたいなぁ。ゲーム機の前で、バチを握り締めて、ノリノリでステップを踏んで、笑顔で。

 

自分は主にWeb検索やSNSテザリングの機械としてスマホを使っているので、スマホがゲーム機になるという発想がなかなかなかった。見渡してみると電車の中でも、並んでいるカラフルな球を順番に指でこすって消したり、勇者がモンスターと戦ったり、はたまた街中にうろついているとされているモンスターをつかまえたりしており、目にはしていたけれども自分でやるという発想が全然なかった。ゲームを始めたら、SNSどころでなく無限に時間は吸い取られ、現実がおろそかになり、部屋は荒れ放題、服装はおざなりになり、睡眠不足から不健康になるのではないかと常に怯えていた。

ところがさくじつ、知らない人が平面的なテトリスもどきをプレイしているのを見かけたとき、何かがピンときた。実際のテトリスよりも様々な形のブロックをうまく詰めて並べ、タテかヨコ一列にマスが揃ったら消える仕組みだ。パズルゲーム!心の火種がパラッと燃え上がる。パズルゲームなら、倉庫番落ちゲーや文字あつめゲームなど好きで色々やっていた。久しぶりに何かやってみようかな?
まずはスタンダードなものからと思い、手始めに五目並べをダウンロードした。なんか好きだ五目並べ。色数が少なく、画面がごちゃごちゃしていないのも好ましい。レベル1から5が用意されており、1から順番にポチポチとプレイする。お、おもしろい…そして勝つ…またやりたい…順調に勝ち進んでいたが、レベル5になると途端にAIが強くなる。勝てない…3回に1回くらいは勝てる。これも相手のAIが、たまに手加減して負けてくれているにちがいない。勝ったり負けたりしているそのうち、実際に誰かと戦ってみたくなる。しかしネット対戦のボタンが全然反応しない。ここからは課金領域なのだろうか?有料マージャン店に入る前の心細さを感じ、そして諦める。人と触れ合うだけでも金を要求するのかネット社会…腑に落ちぬままプレイしているうち、徐々に記憶が蘇ってきた。何故私はこんなにも五目並べが好きなのか。その理由が。

 

中学生のとき、「部活動」と「クラブ活動」の二種類があった。前者はガチな放課後活動、後者はゆるい週1の活動、と当時は認識していた。部活動は任意だがクラブ活動は授業時間内のため必修。週に1日は授業中なのに好きなことをして半分遊べるウキウキの時間に、大半の女子は料理クラブや手芸クラブや美術クラブできゃいきゃいしているなかで、私は男子が大半の五目並べクラブを何故か選択する。何故だったか。実力はともかくとして、碁盤に相対する剣士のような姿が格好良く見えたのだろうか。
顧問は数学の先生で、身体が大きく、いつも薄汚れた白衣を着ていた。それは朝礼の際に遠目からでもわかるほど灰色がかかった茶色だった。板書の文字は驚くほど小さく、普段は無表情に近いのだが何かの折にニヤリと笑う。それまで囲碁はおろか将棋もルールを御せずにうまくプレイできなかった私は、シンプルな五目並べにたちまち夢中になった。勝っても負けても面白い。15×15のマス目は広すぎてまだまだ使いこなせていなかったが、立てた作戦がまんまとハマったときは陸上部で良いタイムを出したときよりも嬉しかった。たぶん。

生徒同士の対戦で勝ち上がっていくと、たまに先生が相手をしてくれる。先生は強い。先ほどのスマホゲームでいえばレベル5くらい強い。どう守ればよいか迷っていると、たちまち攻め込まれて一気に覆される。先生がニヤリと笑ったら、もうこちらの負けだ。もう一戦挑みたいが、次の男子が待っている。涙をにじませて引き上げる。
ごくたまに先生が負けることもある。先生は自分が負ける瞬間にすぐ気づき、「あっ」と小さな声を上げる。その声で自分の勝利に気づいたこともあるくらい、ようは先生のケアレスミスに乗っかっているだけなんだけど、それでもやっぱり嬉しかった。

その後はしばらく五目並べのことも忘れてしまっていたあるとき、「重力四目」なるものの存在を知って大いに興奮した。7×7マスの平たい板を垂直に立て、上にあいているスリットからコインを入れて下に落とす。タテかヨコに4つ揃えば勝ちであるが、盤面が立体的なので重力に従い下から順番にコインが埋まっていくことも見越して積んでいかなくてはいけない。おわかりかな?
立体的な思考の意外さとマスが少ないのもあって、重力四目もとても気に入り、小さなセットを買って旅先などでよくやった。セットがなければ紙にマスを書いてやったりもした。紙と筆記用具さえあれば出来る遊びは強い。

そして時代はスマホゲームである。重力四目のソフトも見つけたので早速ダウンロードした。こちらのレベル分けは特に無く、始めっから強い。ものすごく強い。こちらの手を打った次の瞬間には無常にコインが落とされていく。面白い、っちゃ面白い。だがなんとなく、立体感を感じられないのが味気ない。しかもまたしても人間と対戦するには課金が必要だ。世知辛い。だったら紙と鉛筆を持って友達にせがんで対戦してもらうよ、とブツクサ考えていたら、このソフトの製作者欄に「Powered by 数学者」と書いてあるのを見つける。どきっとする。先生がいつもの薄汚れた白衣を着てニヤリと笑っている。


来月は今年最初で最後の自主企画ライブがあります。
11月3日(祝)神保町試聴室でワンマンライブ『優子の音楽実験室その2』
http://www.tomiyama-yuko.com/live.html