作曲家・富山優子 音に言葉

日々之音楽・思考・言葉

願わくば生涯最初で最後の【鎖骨遠位端骨折 その後】

3月末に鎖骨を折ってから明日で180日になる。
骨をプレートで固定する手術を受けた当初は、約4ヶ月で骨が繋がり、再手術でプレートを取り出すはずだった。その後は月に一度、経過観察のため通院している。

4ヶ月経ってもまだ骨は繋がらず、手術は延期になった。次の月も、レントゲン写真で見て素人目にも大して復元していなく、再度延期。そして先ほども見てもらったところ、状況変わらず再々度延期。


なんだかんだと、もう半年が経過してしまった。

 

来月には手術のお知らせができると思うんだけど、と主治医は励ましてくれたが、毎月通えどもほとんど進展していない現在以降、完治するまで更に半年ほどかかる可能性も想像しておかないと心が壊れそうだ。。。もはや諦念の域に足を突っ込みかけている私は、この際、なぜ骨が繋がらないのか仕組みを探ることにした。

一般的にはもう治っているはずなのに、先生なぜですか、なぜ私の骨は繋がらないのですか?と質問し続けると、主治医曰く、鎖骨遠位端骨折自体はよくあることだが、あなたの折れ方はきわめて珍しい。おおかた骨は斜めに折れるものだが、垂直に折れている。すると斜めの時よりも断面積が少ないので、くっつくのに時間がかかるのだ。では私のようなケースの場合、どのくらいの時間でくっつくのですか?それはケースが少ないので、論文にも発表されていないのだ。詰んだ。

最近は肩の痛みもなく、もりもり演奏している。そのことが治りに影響しているのかと問うと、痛みがなければ動かすことが悪いわけではないとのこと。
カルシウムを積極的に摂取すれば良いのかと問うと、それも論文で発表されているわけではないので効果のほどは不明とのこと。

 

もう私に出来ることは何もない。

 

仕方ない…もうしばらくプレートとともに生きていく。肩の可動域に制限がある以外は動かして良いのだから、今できることをやろう。作曲に肩を上げる動作は必要ないからね。しかしさすがに、右を下にして寝られないのには飽きたなあ……左肩にだけ荷物を持たせるのも飽きた。主に左腕で泳ぐのも、人混みを避けて歩くのも……不便なのはそれくらいかな。どうか生涯最初で最後の骨折であってほしい。

ありがとうございました。8月31日 名古屋で演奏でした& 芸術は我が身を助く。(愛知トリエンナーレきっかけの考察)

名古屋あらたるとにて、出演者の居場所が無いくらいの満員御礼、ありがとうございました!

 

【セットリスト】
1.Intro
2.フォーマルハウト
3.若草の頃
4.おおグリーン
5.ワンダーワールド
6.光のトレモロ
Enc.わたしたちは、たった、ひとりだ。

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あっという間の40分でした。
最後には出演者全員でのエンディングセッションでした。

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The Beach Boys - Don't Worry Baby

 

沢山のご来場&共演をありがとうございました!
左上から時計回りに、加藤岳さん→磯たか子さん→富山→ケガニさん&パックワンさん

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終了後にサリー・ホーキンス似の美人にかぶりついてお話しているとき、
松の葉のケガニさん(でいいのかなw)が枝豆の燻製をくれました。
燻したら何でも美味しくなるんじゃないかという話に、秋の訪れを感じました。また山に行きたい…。(ねこの本かいます)

 

なんとなく、本気で音楽に関わる人たちと同じレベルで恥ずかしくないように生きよう、と思いました。誰にともなく、なんとなく。


翌日は愛知トリエンナーレに。
名古屋市内の会場を巡りました。

 

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名も知らぬ作品群に囲まれて、胸がすっとするような安心感。
先日、作家の平野啓一郎さんがツイッターでつぶやいていた言葉。
「文学や芸術が、何の役に立つのか?とはよく言われるが、今の世の中で、正気を保つのにメチャクチャ役に立ってるよ、僕の場合。」

全く同意。
なぜそう感じるのか自分なりに言語化してみる。


これは自分が感じることだけれども。
日々生活するだけで、他人の価値観を過剰に浴び続けているんじゃなかろうか。
例えば電車に乗れば広告が、ネットを使えば知恵袋が、テレビを見ればCMが、他人の価値観を教えてくれる。頼んでもないのに教えてくれる。これが素敵だよ、これを買えば幸せになるよ、みんな幸せだって言ってるよ。徐々に自分の意識が麻痺してくる。みんなって誰?他人と同じようにしないと幸せになれないの?あなたたちの言う幸せって何?そもそも幸せを四六時中全力で感じないといけないの?幸せは買えるの?

翻って自由な芸術作品は、独自の価値観を形成する。そもそも人はそれぞれ独自な存在であることを、改めて提示してくれる。というか私は、人がそれぞれ独自な存在であると思っているので、芸術に触れることでようやく自然に呼吸できるようになる。独自な存在であって良いと認め合うことで初めて人同士が同等になるのは、面白い現象だといつも思う。そして独自を追求することが普遍への道筋だという話は、また機会があったら改めて。

他の誰が評価していようとなかろうと、名も知れぬ一つの作品を「自分は好きだ」と感じる体験が、精神をいい状態に整えてくれる。自分が何を好きで、何を楽しいと感じて、自分の身体がいまここに確かに存在している感覚を、文学や芸術に触れることで取り戻している。
それは山で自然と戯れたり、露天風呂にて合法的に屋外で全裸になるのと、自分にとっては同じ体験。だから触れていたい。

台湾で年1日おこなわれる軍事演習の日に、誰も居なくなった公道をドローンで撮影した映像を迫力の大画面で映し出す作品が面白かった。鳥の身体の中に入ったようだった。


芸術は我が身を助く。

ありがとうございました 蕨OurDelightでピアノデュオライブでした。

8月24日

蕨駅から歩いてすぐのOurDelightは、ピアノが2台ある珍しいジャズバーです。

『天空のジャズ』と謳っているように天井がとても高く、適度な長さの残響が心地よい場所でした。

 

主にピアノトリオで活動されているピアニストの北川とわさんにお誘いいただき、2台ピアノと私のボーカルで互いの楽曲を再構築していきました。

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【1stステージ】

(ピアノデュオ+ボーカル)

 1.組曲 「Forest in the dark」より
  Prologue、Hill forest 北川曲
 2.レアリテ 富山曲

(北川ピアノソロ)
 3.おおグリーン 富山曲
 4.Cloudiness 北川曲

(ピアノデュオ+ボーカル)
 5.Starlit 北川曲
 6.光のトレモロ 富山曲

 

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【2ndステージ】

(富山弾き語りソロ)

 1.Intro 富山曲
 2.シノバズ 富山曲

(ピアノデュオ+ボーカル)

 3.組曲 「Forest in the dark」より
 Bird cry, Komorebi 北川曲
 4.永遠を観る子供たち 富山曲
 5.Walkin', Walkin' Dream 富山曲
 Enc. On the way home 北川曲

 

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お互いにピアノを取り替えて、さまざまな形態を楽しみました。

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北川さんの曲は、どれも凛々しく美しいので、2台ピアノでかっこよく演奏できて良かったです。前半の「Starlit」という曲だけギリギリまで、自分がピアノで参加するイメージがどうしても持てず、いろいろ悩んでいると突然に自分が歌うイメージがぴったりハマり、そこからあっという間に歌詞を生み出すことができました。題名や曲の内容に沿うことができたと自分では思っていますけど、ご本人やいつも聴いておられる北川ファンの方々はどうお感じになったでしょうか。

私の弾き語り曲にも北川さんのカッコいいオブリガートが随所に刺し込まれ、今回ならではの新鮮なアレンジになりました。私の曲「おおグリーン」をピアノソロで弾いてくれたのも、得難い体験になりました。

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ご来場くださったお客様方、蕨OurDelightのマスターおよびスタッフさん、そしてなにより今回の企画を実現してくれた北川とわさん、本当にありがとうございます。

皆様のおかげで、とても良い夜になりました。

 

嬉しいことに再演を望む声を数多くいただきました。こちらも実現できるとよいな。

音楽人生、まだまだ続きます!

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酒を飲まない二人、お花でかんぱーい

 

演奏中の写真は、お店のインスタグラム(live.ourdelight)から使わせていただきました。

ありがとうございました☆7月9日 富山優子活動10周年記念ライブ

平日にもかかわらず、沢山のご来場ほんとうにありがとうございました!
活動する前から音楽で関わっていた方々、活動初期から聴いてくださっている方々、いつも応援してくださる方々など、音楽でつながった沢山の方々が集まってくださり、終始しあわせなライブでした。

今回は、今までにCD化したソロ曲の中から24曲を選び、新旧とりまぜた2部構成のステージでお送りしました。

 

◇第一部
明るい陽射しに
友達になろう
デジャヴュ
やせがまん
若草の頃
ハイデリッヒ
夕立
おうい鳥よ
私の望み
教育実習の歌
卒業
おんがくのかみさま

 

◇第二部
かぞえうた
わたしたちは、たった、ひとりだ。
シノバズ
ワンダーワールド
おばあちゃんのうた
新しい自分
Intro
おおグリーン
光のトレモロ
Danza homeopathy
Epilogue

en.CPU

 

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どうもありがとう

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イケメン!

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ほんとうにほんとうに

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いつも聴いてくれてありがとう

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お花とカードを頂いた喜び

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浮かれてました

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撮影OKの人だけで、集合写真!

ごほうびのような一日を、ありがとうございました。

これを励みに、引き続き精進してまいります。

 


そしてそして…
持ち曲の中から24曲入りのセットリストを2セット考えて直前まで悩んでいたという話をMCでしたところ、マスターのご好意で、今回やらなかったもう1セット目を別の日にやることにしました。題して

 

『富山優子 活動10周年記念ライブ 第2夜』!!
2019年11月12日(火)夜
新高円寺Stax Fred(25名様限定ライブ)

 

今回やらなかったあの曲が聴きたい!
今回行けなかったので、次は行ってみよう!

2回とも行ってコンプリートしよう!

 

いろんな方々に来ていただけますように。今から予定に組み込んでいただけると嬉しい☆私も、この日を楽しみにして夏を乗り切ろうと思います。レッツ夏!

7月9日 10周年記念ワンマンライブをやります

2009年7月9日が、富山優子名義での初ライブでした。

 

↓終了後のライブレポート↓

ライブが終わりました。 - 作曲家・富山優子 音に言葉

 

その頃は写真を撮ってくれる人もいなくて、文字だけの簡素なレポートを書いていました。まだSNS全盛期というほどでもなかったので、ブログでコメントしあったりしていました。今はもう、ほとんど見られない風習の名残です。

当時は自分のものといえる録音物がほとんどなくて、徐々に覚えていった録音技術をつかって、この年からミニアルバムの制作をはじめました。その後まさか4枚もフルアルバムCDを作ることになるとは考えていませんでした。いろんな作品を作れるようになったのも、あの頃に頑張った経験が大きいと思っています。

ライブ会場も、最初は東京の限られた場所だったのが徐々に増え、人のつながりもあって北陸・名古屋・京都・大阪と関東以外にも行けるようになりました。世の中の流れとして、バンドが演奏できるライブハウスだけじゃなくてアコースティック系のライブバーやライブカフェがどんどん増えていったのも、弾き語り形態で演奏できる場所が増えていった理由の一つでした。

自分のバンドは昔からやりたくて、富山優子エレクトリックバンドもいろんな場所で演奏させてもらいました。一番最初のメンバーでミニアルバムを1枚作れたのは良かったな。現在の富山優子トリオになってからも、ありがたいことにイベントでの演奏機会を幾つもいただけて、5曲入りのアルバムも作りました。

弦楽器主体の富山優子アコースティック楽団のほうは、それらと比べたら演奏機会は少なかったけれど、音楽のクオリティはいつも高かった。いつもいつも、すごくいい時間を過ごせたなぁと思っています。譜面を毎回自分で書いていたので大変でしたが、とても良い経験になりました。

 

いろいろやっていると声をかけてもらえることもあって、山戸結希さんの映画やCM作品で音楽を担当したり(乃木坂46ミュージックビデオのピアノアレンジとか、アルフォートCM)、最近ではフィンランド発の宮崎駿トリビュートCDに楽曲を提供しました。制作過程でのフィンランドとのやりとりが面白かったです。

 

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24曲入り2枚組アルバム『僕らの時代』(2011)

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ピアノ弾き語りアルバム『おおグリーン』(2013)

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3rdアルバム『おんがくのかみさま』(2016)

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ソロアルバム『フォーマルハウト』(2019)

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富山優子エレクトリックバンド(2012)

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富山優子トリオ『Beautiful Harmony』(2019)

 

参加アルバム

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モナレコード コンピレーションアルバム(2011)

 

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フィンランド発の宮崎駿トリビュートアルバム『Toki no Kaze』(2019)

 

ほかにも参加作品があると思うので、お気づきの方はご連絡ください☆

 

そんな10年分の思い出を詰め込んで、ワンマンライブを開催します。こんなとき、阿佐ヶ谷ネクストサンデーがなくなってしまったのは、本当に悔しい!今回は新高円寺のStaxFredでやります。

 

7月9日(火)
新高円寺 STAX FRED
『One man Live show in STAX vol.1!!!』


開場 / 開演
18:30 / 19:00

出演
富山優子

料金
¥2,500(+1drink order)

予約・お問い合わせ
新高円寺STAX FRED 090-9316-8195
東京都杉並区梅里1-7-1 丸山ハウス B1F

弾き語りの聖地でワンマンライブを♪
25名限定予約ライブになります。

お問い合わせやご予約はこちらまで info@tomiyama-yuko.com

 

10年分の感謝/いろんないろんな感情をこめて。